直管蛍光灯型LEDランプの配線方法

直管蛍光灯型LEDランプの配線電気工事の方法について

直管蛍光灯型LEDランプは数種類あるLEDランプの中でも「工事不要」と言われており、比較的簡単に取り付けることができます。

しかし、工事不要というのは単純に蛍光灯を取り換えるだけということではないので勘違いしないようにしましょう。

ここでは、直管蛍光灯型LEDランプの工事の方法や配線の種類についてご紹介していきます。

目次

1.直管蛍光灯型LEDを取り付けるために必要な工事とは?

直管蛍光灯型LEDを取り付けるために必要な工事とは?
直管蛍光灯型LEDを取り付ける場合に必要な電気工事としては「バイパス工事」を挙げることができます。バイパス工事とは蛍光灯が使用している、「安定器」と呼ばれる装置の取り外しをおこなう作業のことを指しています。

蛍光灯にはすべての器具にグロータイプやラピッドスタートタイプというようなさまざまなタイプの安定器が備わっています。蛍光灯を発光させたり、明かりを安定化させるためには必要な装置ですが、直管蛍光灯型LEDの場合は、この安定器が必要ありません

電源内蔵型の直管蛍光灯型LEDの場合は電流の交流を直流に変換するための電源部というものがランプ内部に搭載されています。そのため、バイパス工事をおこない、安定器を取り外してからLEDランプ対応の配線に変更する工事をすることで直管蛍光灯型LEDを使用することができるようになるということです。

このようなバイパス工事をおこない、直管蛍光灯型LEDを取り付けることには、既存の照明器具を使用することができ、照明器具ごと交換するよりもかかる費用が安く済むというメリットがあります。

また、照明器具をすべて交換する場合、多くの照明器具が廃棄物となってしまうでしょう。しかし、直管蛍光灯型LEDを取り付けることで、従来使っていた照明器具はそのまま使用することができるため、環境にも優しい取り組みということができます。

ちなみに、ここでご紹介している直管蛍光灯型LEDは安定器を取り外し、LEDに適した配線に変更する工事が必要になりますが、安定器の取り外し工事をおこなわず、その安定器を経由したまま使うことができる、工事不要の直管LEDも売っています。

しかし、そのような工事不要の直管LEDを使用することでいくつかの問題点が発生してしまいます

まずは、安定器が余計な電力を消費することです。安定器はLED電球1個分くらいの電力を消費しているため、安定器を取り外した場合と比べると多くの電力を消費することになります。

ほかにも、LEDランプの状態は正常でも安定器が壊れてしまった場合、LEDランプが点灯しなくなる可能性があるのです。安定器はいずれ壊れてしまうものですが、安定器が完全に壊れてしまうと安定器だけの問題ではなく、LEDランプまで点灯しなくなるという恐れがあります。

LEDランプに交換したからといって、安定器が長く使えるようになるのかというとそういうことではないのです。壊れた場合は電気工事が必要になるので、LEDランプに交換する時に、併せて安定器も交換する方が良いでしょう。

2.バイパス工事の種類を見てみよう

バイパス工事の種類を見てみよう
バイパス工事の方法は直管蛍光灯型LEDの種類によって異なっており、

      • 「片側給電方式」
      • 「両側給電(片ピン接続)方式」
      • 「両側給電(両ピン接続)方式」
      • 「両側給電(片側給電ダブル)方式」

といった方式のほかに、その他の特殊な例がいくつかあります。

一般的に主流になっているのは片側給電方式です。この方式では蛍光ランプの片側のピンにそれぞれ+-の電圧を印加します。また、両側給電(片ピン接続)方式では蛍光ランプの片側の1ピンに+を、もう片側の1ピンに-を印加します。

両側給電(両ピン接続)方式では蛍光ランプの片側の両ピンに+を、反対の片側の両ピンに-を印加、両側給電(片側給電ダブル)方式では片側に+-の両方を、反対側にも+-の両方を印加するという方法で工事をおこなっています。

このように、直管蛍光灯型LEDのバイパス工事は、ランプの種類に適した配線工事をおこなう必要があるのです。バイパス工事をおこなうということは、照明器具を改造するということになるので本来のメーカーの保証を受けることはできなくなります。

しかし、安定器を取り外すことで安定器の故障による電気の不具合は無くなるでしょう。これらの電気工事は簡単そうに見えても感電の危険や器具の破損など、さまざまな危険があるので電気工事士の資格を持っている方に作業をお願いするようにして下さい。安全に取り換え作業をおこないましょう。

3.まとめ

直管蛍光灯型LEDの取り付けをおこなうためには、長い目で見ても安定器の取り外しをおこなう方が良いことが分かります。

このような電気工事は素人がおこなうのは危険なので、資格を持っている専門業者に頼むようにして下さい。また、直管蛍光灯型LEDのタイプにもさまざまな種類があるため、取り付ける照明器具に適したものを選ぶようにしましょう。

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